
コラム
“KANSAIから世界へ発信”『ビア・ブラボー!2023Autumn』に行ってきました

2023年10月29(金)から29日(日)の三日間、『ビア・ブラボー!2023Autumn』が開催されました。
初日は雷雨のためオープンが1時間遅れるアクシデントがあったものの、28日&29日は穏やかな秋晴れのなかでのイベントとなりました。
今回の会場は、京橋駅前のイオン跡地にできたイベントスペース「FULALI KYOBASHI(フラリ京橋)」。
京橋駅から徒歩2分という絶好のロケーションで、場内にはキッチンカーやイベントスペースがあります。
暫定利用とのことですが現在6店舗入るというフードホールも建設中で、今後さらなる盛り上がるが期待できるスポットだといえます。
イベント会場の横には、ビアイベントではすっかりとおなじみの風景である、参加ブリュワリーの旗が風に揺らめいていました。
今回のイベントに参加していたブリュワリーは以下のとおりです。
- Brasserie Knot / 北海道
- もりやま園 / 青森
- OK,ADAM / 秋田
- うしとらブルワリー / 栃木
- T.Y.HARBOR Brewery / 東京
- 湘南ビール / 神奈川
- 反射炉ビヤ / 静岡
- 南信州ビール / 長野
- ヤッホーブルーイング / 長野
- Y.MARKET BREWING / 愛知
- 伊勢角屋麦酒 / 三重
- TWO RABBITS BREWING COMPANY / 滋賀
- open air / 兵庫
- KIX BEER / 大阪
- CRAFT BEER BASE / 大阪
- Derailleur Brew Works / 大阪
- 奈良醸造 / 奈良
- 大和醸造 / 奈良
- NOMCRAFT BREWING / 和歌山
- DD4D BREWING / 愛媛
- 門司港レトロビール / 福岡
- 宮崎ひでじビール / 宮崎
関西の醸造所を中心に日本全国から22のクラフトビールメーカーが自慢のビールを携えて集結しました。
今回、個人的に注目していたのは『門司港レトロビール』と『KIX BEER』の2つ。
どちらもビア・ブラボー!初参戦ということもあり、僕の周りでは「ここだけは行っておかないとならない!」という声が聞こえてきていました。
また、『DD4D』についてもビアホリデーに参加されていたものの、当日は長蛇の列をなしていたためその時は諦めており、「今回こそは!」という想いがありました。
ということで、1杯目は門司港レトロビールのヴァイツェンからスタート。バナナのよう味わいに、口いっぱいに広がる小麦の香りは王道の味わい。
小麦麦芽をなんと60%も使用しているというビールは芳醇かつ優しい美味しさでした。よくいくtornで何度も味わっていますが、秋晴れの中で飲むビールは最高です。
KIX BEERを醸造する『泉佐野ブルーイング』は、2020年に大阪の泉佐野に誕生した比較的新しいブリュワリーではありますが、すでに高い評価を受けている醸造所です。
看板商品である「ヴァイツェンボック」は、権威あるビールの世界大会「インターナショナルビアカップ2021」で金賞、さらに「E.Wheat&Cerials」ではカテゴリーチャンピオンを受賞!
ヘッドブルワーを務める志村智弘氏は、これまでさまざまな有名クラフトビール醸造所の醸造責任者を歴任。
「え!あのビールも!?」と、クラフトビールファンなら誰もが知るブランドのビールを手掛けられてきています。
そんな氏が手掛けたヴァイツェンボックは、とろりとした口当たりはブランデーを思わせるような芳醇さがあり、甘さのなかにドライ感のある呑み口。
アルコール度8%というハイアルコールであるためゆっくりと時間をかけて飲んでいると、時間ともに味にも変化があって、自宅でゆっくりと飲むと雰囲気がかわりそうでした。
明確にいうと違いはありますが、先ほど飲んだヴァイツェンと同じ小麦麦芽主体でありながらも、ここまでも味が違うというのがビールの面白さだと感じました。
DD4Dでは、この日の限定だという「シナモンロールビール」を味わいました。これ本当に驚いたのですが、本当にシナモンロールでした。
たんにシナモン感が強いというだけでなく、ミルキーな味わいがシナモンロールのパン部分を連想させられ、「これは一体どういうことだ???」と脳がバグりそうに。
DD4Dは元々は松山のアパレルブランドでしたが、2019年からビール醸造を開始。この4年間で創ったビールはなんと150種類以上とのこと。
毎週新作ビールを造るスタイルは、大阪のディレイラ・ブリュー・ワークスに通じるものがありますね。
ただただオシャレなだけでなく、本格的で個性的なビールを創るブリュワーであることが知れたのは、今回の収穫の1つでした。
その他にも、個人的に大好きなツーラビットと反射炉ビアさんのビールも堪能。ツーラビットでは、地元滋賀県のお茶っ葉を使ったというお茶のビールを味わいました。
最近、さまざまなお茶のビールが出ていますが、これはビールよりもお茶の味に大きくふったもので、食中酒として楽しむのが良さそうだと思いました。
反射炉ビアさんではIPAをセレクト。よく知っている味ではあるものの、この雰囲気のなかで飲むビールはやはり格別。いつも以上に美味しく感じられました。
ちなみに、この日の反射炉さんではLINEで友だち登録をすると抽選でビールが当たるキャンペーンが実施されていました。
ほとんどの人が当たるように調整されていたということで、僕もしっかりと瓶ビールをゲット。後日、こちらも美味しくいただきました!
ちなみに今回のイベントは入場料制となっていてビールチケット以外に、会場に入るのに前売り400円、当日なら500円のチケットを購入する必要がありました。
ビールイベントといえば入場無料が当たり前なため、入り口まできて渋る方も何人か見受けられました。
しかし、実際に入場料を払って会場に入ってみるといつものイベントよりは大騒ぎすることなく、なんとなく品がいいようにも感じられました。
ビールイベントに限らず、イベントを実施するには場所の確保から参加店舗の取り付け、さらに当日の運営などなにかとお金がかかってしまうもの。
今後も素晴らしいイベントを開催し続けるためにも、このイベントが一つのモデルケースとなればいいなと個人的には思いました。
会場にはFULALI KYOBASHIに常設されているイスやテーブル、立ち飲み用のスタンドが並ぶほか、人工芝がイベントスペース前から幅広くひかれていました。
野外イベントで一般的なアスファルトやコンクリート、土の床ではないため、人工芝ならレジャーシートなしでもそのまま座って楽しむことができたのも大きなポイントです。
また会場の入り口側には十分な数のグラス洗い場も用意されていたため、大きな混雑もなくスムーズにビールを楽しめたのも良い点でした。
一方で、トイレは備え付けのものだけだったため、トイレ渋滞がたびたび起こっていたのは残念なところ。
しかし入場時に手首にまかれたリストチケットで会場の出入りは自由だったため、駅ビル方面のトイレに向かうことはできました。
とはいえ、今後も同じ場所で開催するのであれば、この点についてはぜひとも解消してもらいたいところです。
さらに余談ですが、今回のビア・ブラボー!ではオリジナルグラスを使うほうが断然お得でした。
写真を見てもらうとわかりますが、どれもビールチケット1枚で入れてもらったものなのですが、グラスのものだけ明らかに量が多くなっています。
次回以降も同じかどうかはわかりませんが、ビア・ブラボー!ではオリジナルグラスを購入、または前回に買ったのもを持っていくのがいいかもしれません。
来年の開催については現時点でアナウンスはありませんが、例年どおりであれば2024の春開催ではないでしょうか?
その時がくるのをいまから心待ちにしたいと思います。